リトアニア戸建てプロジェクト”Asatsuyu”

11/11/2024
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11/11/2024 inoue

リトアニア戸建てプロジェクト”Asatsuyu”

2022年から始まったリトアニア共和国シャウレイ市でのOWA(One World Architectureの略。国際建築デザインチームの名前)メンバーとコラボした戸建てプロジェクト。プロジェクトネームは”Asatsuyu”(朝露)。物件のあるストリートの名前が”Ryto Rasa”で”朝露”の意味から取ったネーミングでした。

このAsatsuyuPJも2022年11月から着工して早2年。そして今回、前回の訪問時(2022年5月)から2年半が経った2024年11月に再び現地を訪問してきました、、、ま、まだ完成していない。

ここまで時間がかかっている原因はウクライナやNATO関連にあったとのことでしたが、それにしても2年経ってまだ完成してないなんて。ただファサードは思っていた以上に重厚な雰囲気が遠くから見てもすでに漂っていて、特に黒タイルの存在が重厚感をさらに増しているのを感じました。で、でかい!

延床面積で250~260㎡くらいあったと思いますが、天井高が3000mmと非常に高く、2階建てですが3階建てに近く感じました。また南面はサッシが20Mくらい連続で、これでもかというくらい付いてますが、実際中に入ったらどんな感じに見えるんだろう、、、(中には少し入りましたが引いて見ることができず)

あとは北面2階に縦格子のルーバーをつければ外壁と内装以外はほぼ完成なので楽しみです。リトアニアの工事会社の皆様がルーバー間の隙間をできるだけ狭くして工事してくれることを願っています。

私にとってヨーロッパでの住宅建築が実現したことは信じられないくらい大きな夢が叶ったのですが、夢はすべて人とのつながりによって叶えられるものと改めて感じました。

これも4年前に私がたった1人で始めたOWAというチームで毎月定例会を今もなお開催し続けた結果、集まってきた世界中の建築家やデザイナー、家具・建材メーカーの方々のおかげでしかありません。「人との繋がり」っていうのは繋がったその時点では今後このこ゚縁がどうなるのかわからない不確かなものですが、ただ「繋がる」という事実がないかぎりはそこから先の未来もありませんよね。

私は海外、とくにヨーロッパで住宅デザインを手掛けるのが夢でした。それも現地で住む日本人にではなく現地の国の人や家族から依頼されて手掛けるのが夢でした。そのためにはどんな「繋がり」が必要なのか。私なりの答えはヨーロッパの現地の建築家やデザイナーと繋がるしか思いつきませんでした。彼らのところには現地の家を建てたいお客様が訪ねてくるからです。

そのお客様の中から私と協業したいという方と出会うものすごく薄い可能性にかけました。当時は英語も話せなかったですしヒヤリングも全然だめでしたが、そんな私でもOKな方と出会うという可能性にかけました。実際に英語がそこまでできなくてもなんとかなります。逆に英語ができるから海外とビジネスができるわけではないです。ビジネスは悩みの解決だったり、夢や可能性を感じさせられるかどうかがポイントです。そのためにできることをすればいいだけだと思うんです。

2020年7月からたった1人でOWAをスタートさせて1年半でリトアニアPJを、そして4年後の今年2024年。大阪万博のバルト三国パビリオンのコンペでOWAのラトビアメンバーと協業したチームで優勝してしまったこと。このような奇跡は自分ひとりでは絶対に成し得なかったことなので、あらためて「繋がり」という価値を感じることとなったリトアニア訪問でした。